2017年12月16日土曜日

「エクレシア体験」


 今、日本の教会は・・・



2017年12月10日号のクリスチャン新聞に「クリスチャン情報ブック2018」教会教勢調査の結果が載りました。
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日本の総人口:127,907,086人(1億2千790万7千86人)
                 (前年度から159,125人減少)
       *2009年をピークに8年連続減少。
              *3大都市圏の人口が総計で全人口の51.73%
       *外国人住民の増加は続いている。

全国プロテスタント教会・伝道所数:7,896 (前年比14減)
人口教会数:16,199人に対し1教会が存在する。
全国教会員総数:417,087 6681教会のリポートによる)
全国礼拝者総数:262,350 6685教会のリポートによる)

1教会あたりの平均教会員数:62.4
1教会あたりの平均礼拝者数:39.2


これらはアンケートに答えてくれた教会からの数字なので、日本の教会を全網羅している訳ではないし、ハウスチャーチ的なものはカウントできないので、これがすべてではないのでしょう。また、教会あたりの平均礼拝者が約40名と言うのも多い気がしますが、都心部の比較的大きな教会の礼拝出席者数が平均を押し上げているのでしょう。しかしながら、全体的な動きは見て取れます。

自分はこの統計をづっとワッチしていたので、90年代には教会数が8800、教会員総数が57万人、礼拝者が27万人だったと記憶しています。だから教会数も教会員数も、礼拝者も減っていることになります。さらに1000近い教会が無牧と聞いています。しかも、2012年の日本基督教団のリポートによると教会の30歳以下の若者の人口比率は何と6.4%2012年調べ)! 数字を見る限りかなり日本の教会の将来はかなりシリアスです。


信じても、教会に根付かないという事実

私の記憶では確か90年代、全国年間バプテスマ数が約1万でした。そうすると10年で10万人は信徒が増えているはずですね。しかし、そうなっていない。最近は洗礼数もかなり減っているようです。

「舟の右側」2017年12月号の「未信者の方を教会に迎え、キリストに根付かせていく」と題して寄稿された岐阜純福音教会、小山大三牧師の記事によると、

「最近の統計によると、日本では60〜65%の教会で1年間に受洗者がゼロという現実があります。また、せっかく、イエス様を救い主として信じ受洗しながら、数年のうちに信仰から離れる人たちが実の多いことも事実です。海外で信仰を持つ人の割合は多いのですが、その人々の7割が帰国後に信仰から離れ、国内の大学伝道の結果信仰を持った青年たちも、その7割が卒業後に信仰から離れてしまうとのことです。このような傾向は、日本だけでなく諸外国においてもあるようです。熱心な伝道と信仰で知られているアメリカのアッセンブリーズ・オブ・ゴッド教団の統計によると、受洗者の7割が10年の間に教会から消えていなくなっているという現実があります。」

つまり、信じても教会に根付かない人が多いのです。7割というのはかなりの確率です。私も帰国者ミニストリーをしているスタッフから直接聞きましたが、7〜8割が日本の教会に根付かないそうです。当人の問題もあるでしょう。教会側の問題・課題もあるでしょう。


教会のターニングポイント
そんな中で、80〜90年代、がんがん伝道していた福音派も、語るだけでなく、愛の行い、地域貢献が言われるようになりました。とくに東日本大震災以来、教会観、宣教観、そして「福音とは何か」が再考されるようになりました。

福音派の教会も「被災地支援」、「ホームレスミニストリー」や「こども食堂」などに携わるようになりました。建物より人、プログラムやイベントより意味ある人間関係にフォーカスする「宣教的コミュニティ」やオーガニック系の教会運動も広がってきました。Pray, Care, Share祈り、ケアする「関係」の中で福音を分かち合う宣教観が広がってきています。伝道をイベントより、日常の生活の場に移す努力も始まっています。先日もSaturate Japanというカンファレンスに参加しました。多くの宣教師や日本人のチャーチプランターが集っていました。スピーカーの米国教会の牧師さんは、隣に住んでいる誰も近づかないトゲトゲしたオバさんに4年間愛を示して、導いたそうです。結局は伝道の方策より、駆け引きのない、無償の愛を示すことなのかなと思わされました。


 
(クリスチャンによる代々木公園でのホームレス支援)


「語る伝道」から「聞く伝道」「寄り添う伝道」へシフトしてきているように思えます。コロサイ1:6では「恵を本当に理解したとき以来、福音は勢いをもって、実を結び、広がり続けた」と言っています。恵の理解も鍵でしょうね。結構、罪悪感や律法主義から抜け出ていない人たちも多いようです。

またうちの子供達を見ていても、人付き合いをSNSに頼っている部分が非常に大きいです。賛否両論はあるでしょうが、SNS上でのコミュニティや、Youtubeよるワーシップが益々増えていくでしょう。日本の教会教勢が低迷する中、V字回復へ向けてのターニングポイントなのかも知れません。


やっぱりコミュニティ?
私自身、都心でミニストリーしていながら、かつて教会に行っていたが、今は行ってないという人が結構いることに気づかされています。過去、教会で傷を負ってしまった人々もいます。伝道して新しい人をキリストに導くことは大事なのですが、同時にどうしたらその人たちが留まり続けられるコミュニティを作れるかが課題なのだと思います。日曜礼拝に集っている人でも、せっかく礼拝で励まされても、月曜から孤独な戦いを余儀なくされます。会社には多くの場合、自分一人しかクリスチャンがいません。日常の場に小さくても一緒に集い、近況を分かち合い、みことばを分かち合い、祈り合えるコミュニティを創出していくことが一つの大事な鍵なのではと思います。

そういうわけで、私たちは丸の内、赤坂、銀座、秋葉原などで、「エクレシア体験」ができる場を提供しています。「これはわたしの愛する子、わたしはこれを喜ぶ」(マタイ3:17)とバプテスマを受けたイエスに天から父の声がしたのです。この父からの声を私たちも聞ける場を提供したいのです。東京キリスト教大学理事長の廣瀬薫先生は「神の国はみんなが生かされ、みんなが喜んでいる場」と説明します。



「自分の罪が赦されて天国へ行ける」と言う個人的な福音ではなく、イエス様は「御国が来ますように!」と祈るよう教えられました。「この地上」に御心が行なわれるよう命じています。バプテスマのヨハネもイエス様も、「御国」の到来を語っています。個人の話ではなく、コミュニティー、社会的な広がりのある話です。愛と義と平和の神が王として治める「国」の話です。まずはスモールグループで、この「御国の福音」(マタイ4:23)を皆で味わいたいものです。

これを私達は「エクレシア体験」と呼んでいます。一人でも多くの人にこの「エクレシア
体験」をしていただきたいです。

東京都心部の職場近くで始めませんか?スモールグループによる分かちあい。私どもにご相談ください。asktmc@gmail.com 

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意味ある人間関係と祈りで広がるキリスト中心のコミュニティ
東京メトロ・コミュニティ(TMC)

japantmc@gmail.com (栗原)