現代の教会へのチャレンジ シリーズ(2)
さて、今日、避けて通れない教会がチャレンジされる現代的な問題を見てみましょう。
スピリチュアルVS宗教
人はスピリチュアルであり続けるだろう。ただし組織としての宗教は廃れてゆく可能性もある。現代でも20代の若者7割は神や仏などの存在を信じるが、特定の宗教を信じるのは3割に満たない。スピリチュアルOK, 宗教NOの傾向はさらに強まるものと思われる。
切支丹迫害、明治政府の押しつけ国家神道の影響などで日本人は、特定の宗教を持つのに抵抗感があるようだ。キリスト教に関心ある人はかなりの層がいるが、以前、行われた調査でも教会に行きたくない理由は「縛られたくない」が第一の理由だった。宗教=支配される、という潜在意識があるのかもしれない。
カリスマ宗教指導者に従う信仰宗教が衰退しない一方、宗教=うさん臭い、と思っている人も多い。
しかし、無神論という訳ではない。宮崎アニメのアニミズム的世界観を抵抗なく受け入れる。スピリチュアル本やTV番組は流行っている。本来、「霊」の本家であるはずのキリスト教に求めない。スピリチュアルなニーズのために教会を訪れる人は少ない。キリスト教でなくてもスピリチュアルなニーズは満たせるという傾向があるようだ。祈りはするし、神(霊的な存在)は信じる。しかし、自分なりの神に祈り、瞑想し、運命や占いにハマっていく。
「霊の存在は信じてます。祈ると答えや導きがあります。守護霊はありますか
らね。そうやって一人一人が自分なりの方法で神につながればいいんじゃな
いですか?キリスト教を絶対視していると必ず文明の衝突が起ります。現に
パレスチナを始め世界の戦争は宗教がらみですからね。」
こういう声が増えていく気がします。それで霊的に満足(?)している人に何と答えますか?
同時にクリスチャンの中にも教会に通っているけれど「霊的」に渇いている人達も見受けられる。プログラム主体の礼拝の場合、礼拝が「仕事化」してしまい、プログラムをこなす事で終止してしまう。忙しく「奉仕」はしていても、ゆっくり「顔を会わせて」交わっていない。スモールグループのニーズが叫ばれるのも、その故である。これは重要な課題なので後日の記事でさらに深めることにします。
LGBT
レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスセクシャル(心と体の性の不一致)。シンガポール キャンパスクルセードの危機管理リストにLGBTが挙っているのには驚いた。そろそろ日本でも学校や会社で対応が迫られるようになってきている。厚生労働省のホームページに性同一性障害の説明がある。
性同一性障害
女性なのに、自分は「本当は男なんだ、男として生きるのがふさわしい」と考えたり、男性なのに「本当は女として生きるべきだ」と確信する現象を「性同一性障害(gender identity disorder, GID)」と呼びます。このような性別の不一致感から悩んだり、落ち込んだり、気持ちが不安定になることもあります。性同一性障害については、まだ理解が進んでいるとはいえず、診断や治療ができる病院も多くはありません。そこで、性同一性障害とはどのような病気であるのか、その症状や治療法、法的側面等について解説します。
さらに、「性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律」に関して・・
家庭裁判所は、性同一性障害者であって次の各号のいずれにも該当する者について、その者の請求により、性別の取扱いの変更の審判をすることができる。
·
20歳以上であること
·
現に婚姻をしていないこと
·
現に子がいないこと
·
生殖腺がないこと又は生殖腺の機能を永続的に欠く状態にあること
·
その身体について他の性別に係る身体の性器に係る部分に近似する外観を備えていること
厚生省の公のホームーページに出ているくらいなので、社会の隠れた部分としてもはや、無視できなくなってきている。クリスチャンとしても「そういうのは気持ち悪い」、「罪だ」の一言で済ませられないだろう。いや、クリスチャンの中にもカミングアウトする人が出て来ても不思議ではない。生まれた時、脳への女性ホルモンの影響が強いと男性でも女性脳をもった人となり、ゲイになりやすいという(逆もあり)説もあり、単なる個人的趣味の選択や道徳問題として片付けられない面もある。今日LGBTの人が教会に来たらどう対処するのだろうか?
「医者から性同一障害と言われました。ずっと違和感があったんです。体は男
ですが、どうしても自分は女性であるほうが自然なんです。ずっと世間から
白い目で見られてきました。神を信じているし、一緒に礼拝したいんです。
教会では博愛精神で受け入れてくれますよね? 」
「ゲイカップです。最近、信仰持ちました。分かれるべきでしょうか?」
「レズビアンカップルですが、子供が欲しいので養子縁組したいのですが、
キリスト教系の養子縁組機関を教えてください。」
2045年問題
2045年を境に人工知能が人間の知能を追い越してしまうと言われている。コンピュータ—牧師による説教をウエラブルデバイスで聞く若者の出現?教会とは?礼拝とは?が問われるだろう。
「自宅でインターネットで礼拝してます。それじゃ、マズいんですか?」
「私は牧師ですがビッグデーターの中から人気説教をコンピューターに作成し
てもらって説教してます。でもそうなると私が語る意味があるんでしょうか
ね?もっとも他の教会では3Dスクリーンで有名な牧師が説教してますけど
ね。」
「人工知能がクリエイトしたコンピュータ—の中の女性に恋してます。自分のこ
とをわかってくれるのは、彼女しかいません。 生身の女性との結婚はいろ
いろ、やっかいだし。このまま、これでいいかなと。」
「別に結婚しなくても、このまま自由でいたいんです。家に帰れば人工知能の
3Dの彼がお相手してくれますから。 結婚してから豹変する生身の男性より
よほど信頼できますから。」
すでにスマホ中毒の若者達。何とも大変な時代になっちゃいますね。あなたならどうする?
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祈り課題
1.教会が現代的問題に対処する知恵が与えられるように。
2.本来の福音の意味を再発見できるよう。
3.日本人にとって、キリスト教がしっかりと選択肢になれるよう。
4.アガペーの愛でどのような状況の中の人も愛し、かつ真理を語れるように。
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関連テーマ参考本
「日本人はなぜ無宗教なのか」
阿満利麿 ちくま新書
「日本の戦争と宗教」1899−1945 小川原正道 講談社選書
「2045年問題」コンピュータ—が人類を超える日 松田卓也 廣済堂新書
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「その日からこの町の名は、『主はここにおられる』と呼ばれる。
(エゼキエル48:35)
東京を神の街に・・・
For His Kingdom
Tokyo Metro Community (TMC)
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