2020年12月25日金曜日

情報戦としての福音宣教


もう1つの世界〜脱北者の話

最近、脱北者の話を聞きました。Aさんは強制収容所で生まれ育ち、収容所内の世界しか知りません。外の世界は悪に満ち、恐ろしいところだと教えられ育ったのです。ある日、最近、収監されてきた人と一緒になりました。彼は外の世界のことを教えてくれました。特に「焼肉」と言う滅茶苦茶うまいものがあるという話をしたのです。Aさんはどうしても「焼肉」が食べてみたくて脱走を試みます。周到に計画し、実行します。仲間と脱走しますが、仲間が電流の通った鉄のワイヤーに引っかかりショック死しますが、そのおかげで、彼の体の上を這うことでワイヤーに触れずに外に出られました。外に出たAさんは外の世界を体験することになったのです。

 

  Aさんは、外の世界の情報を得るまでは、収容所内の世界しか知りませんで

した。

  外の世界に関しては「間違った」情報を吹き込まれていたのです。

  外から来た人から真実の外の世界の情報を得ます。

  それを信じて脱走し、外の世界を体験します。あの人の言っていたことが本当だと知るのです。

 

ある家庭集会に招かれて証をした時のことです。集会が終わって交わりの時になりました。一人の未信者が私のところに来て、感心した口調で「こんな世界があるんですねえ〜」と言ったのです。そこのクリスチャンの交わりで感じた平安や愛、そして証を通して聞いた「神のいる世界」の話。それは、彼が今まで聞いたことも味わったこともない世界だったのです。多くの人々は同じではないでしょうか。もう1つの世界(霊的な世界)があることを知らないのです。そして、クリスチャンは「そんな世界」があることを知らしめていく必要があるのです。

 

「しかし、信じたことのない方を、どのようにして呼び求めるのでしょうか。

 聞いたことのない方を、どのようにして信じるのでしょうか。宣べ伝える人

 がいなければ、どのようにして聞くのでしょうか。」

                        (ローマ10:14)

 

情報が思想形成をする

今回の米国大統領選ほど、摩訶不思議な現象は見たことがありません。つまり、表メディア(大手メディア)の報道していることと、裏メディア(youtubeやツイッターなど)の情報が真逆だからです。

 

大手メディアの報道:バイデン氏が正当な選挙を通して選出され次期大統領である。トランプ氏は「選挙は不正だった!」と根拠の無い主張を繰り返している。潔く早く敗北を認め、退きなさい。

 

それを聞いている人々の結論:「トランプは権威にしがみつき駄々をこねている。」そして自分を有利にするため、ありもしない陰謀論を振りまいている。潔く敗北を認め、退きなさい。」

 

裏メディア(youtubeやツイッター)の報道:民主党は「選挙を盗んだ」。選挙不正の事実は次から次に上がっており、広範囲で組織的な不正が行われた。投票集計マシーンがインターネットに接続され、中共により不正に操作された。これはもはや、不正の粋を超えた、外国介入による国家転覆のクーデターであり、犯罪だ。これは民主主義の危機だ。「正」と「邪」の戦いだ。

 

これを聞いた人の結論:「こんな不正選挙を許せば、アメリカの民主主義は終わる。選挙は不正に盗まれた。正しい選挙を取り戻さなければならない。中共の侵略を阻まなければならない。だからアメリカおよび世界の民主主義のために、トランプさん諦めないで頑張って。」


 

つまり、得ている情報によって結論がこうも違ってくるのです。


 

真実はやがて明らかになるでしょう。裏メディアが本当なら、これは大変なビッグニュースなのに、表メディアは沈黙しているのは不思議です。裏メディアによれば、中共やディープステイツ(政府を操る裏の政府)に大手メディアも買収されているからだと言います。トランプ氏は、そう信じているので、意見を歪曲されないために、あえて個人のツイッターで発信するようになりました。

 

ともあれ、得ている情報がその人の思想形成をします。


だからサタンは特に、教育、メディア、エンターテインメントの分野に働きかけます。そして、神はいない、罪はない、あるいは、人は神の子で全ての人は救われる、だから自由に自己願望を追求すればいいという思想を浸透させているのです。しかし、その自由が麻薬や不倫を増長し、結果的に多くの人を鬱や自殺、家庭崩壊といった惨めな状態に追いやっていることも事実です。

 

「悪魔は初めから人殺しで、真理に立っていません。彼のうちには真理がない

 からです。悪魔は、偽りを言うとき、自分の本性から話します。なぜなら彼

 は偽り者、また偽りの父だからです。」      (ヨハネ8:44)

 

 

真偽を図る注意点

1)大多数の者が言っていることが真実ではない。

「そのとき、イスラエルの全会衆は、この荒野でモーセとアロンに向かって

 不平を言った。イスラエルの子らは彼らに言った。「エジプトの地で、肉鍋の

 そばに座り、パンを満ち足りるまで食べていたときに、われわれは主の手に

 かかって死んでいたらよかったのだ。事実、あなたがたは、われわれをこの

 荒野に導き出し、この集団全体を飢え死にさせようとしている。」
                  (出エジプト16:3)

 

イスラエルの全会衆は、「出エジプト」は間違いで、エジプトに留まっているべきだったと主張したのです。もちろん、これは間違っています。事実、イスラエルの集団全体は飢え死にしていないのです。人間は心配やパニックで判断を間違うことがあるのです。

 

2)いいニュースだけが真実とは限らない。

・・・エレミヤが民全体に次のように語ることばを聞いた。「主はこう言われる。『この都にとどまる者は、剣と飢饉と疫病で死ぬが、カルデア人のところに出て行く者は生きる。そのいのちは戦勝品として彼のものになり、彼は生きる。』主はこう言われる。『この都は、必ず、バビロンの王の軍勢の手に渡される。彼はこれを攻め取る。』」そこで、首長たちは王に言った。「どうか、あの男を死刑にしてください。彼はこのように、こんなことばを皆に語り、この都に残っている戦士や民全体の士気をくじいているからです。実にあの男は、この民のために、平安ではなくわざわいを求めているのです。」

                    (エレミヤ38:1−4)

 

事実、バビロンは攻め入り、多くのイスラエル人はバビロンに連行され捕囚となりましたが、安全と生活は守られたのです。しかし、残ったものは悲惨な目に会いました。悪いニュースが真実であることもあるのです。残念ながら再臨前には地上天国は来ません。人類史上最悪の時代(艱難時代)に入ってゆくことは事実です。

 

「真理から耳をそむけ、作り話にそれていくような、時代になるからです。」

                         IIテモテ3:4)

 

 

福音には覆いが掛けられる

「それでもなお私たちの福音に覆いが掛かっているとしたら、それは、滅び行

 く人々に対して覆いが掛かっているということです。彼らの場合は、この世

 の神が、信じない者たちの思いを暗くし、神のかたちであるキリストの栄光

 に関わる福音の光を、輝かせないようにしているのです。」

                         IIコリント4:3−4)

 

根拠の無い進化論はあたかも真実のごとくに伝えられ、日本人の多くもまんまと騙され、ヒトはサルから進化したと信じているでしょう。一方、根拠のあるイエスの「復活」は空想話として退けられます。サタンにとって「不都合な事実」だからです。「復活」と「再臨」は、本来なら大手新聞のヘッドラインニュースに掲載されてもいい真実です。

 

この素晴らしい福音を聞くとき、人々の目には覆いがかかっています。真実を知らせたくない敵がいるのです。ある説教者が言いました。「サタンはイエスの十字架以外なら何でOK, 神の愛だけ語っていてもOKなのだ。」と。耳障りのいい「偽りのグッドニュース」をサタンは大好きです。

 

何度福音を語っても「わからない」「後にしよう」と言う人が多くいます。これは「霊の戦い」なのです。邪魔をしている敵がいるのです。だから祈りが必要なのです。終末に向けてこの情報戦はさらに激しくなるでしょう。


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執筆者:栗原一芳

Japantmc@gmail.com

 

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