世界勢力バランスの変化
エゼキエル戦争の結末は大きな世界勢力バランスの変化をもたらす。ロシアとイスラム原理主義の国々が敗北し、壊滅的な打撃を負うことになる。また、すでにアメリカは影が薄くなってきているが、大患難期前携挙があった場合、アメリカの指導的立場にいる、かなりの人々がいなくなると予測される。そうするとアメリカはさらに急速にリベラル化し、共産化し、衰退化していく。生き残ったヨーロッパ諸国連合が世界的な力を持ってくる。そしてヨーロッパから、混迷した世界に光をもたらす偉大なるリーダーが出現するだろう。
世界的リーダーの登場
ゼレンスキー大統領は、ネットを通して先進国の国会で演説するという前代未聞の出来事が起こった。ある国ではスタンディングオベーションまであった。世界の主要国の支持を取り付けている。もちろん、ゼレンスキーが反キリストではないが、おそらく反キリストは、このような形で世界の国々にアッピールし、新しい世界秩序のヴィションを訴えるだろう。一昔前なら不可能だったことがITの発達により可能になった。一人が世界に直接訴えることが出来るのだ。
先行き不安な世界を力強く導いてくれるリーダーを世界は喝采するだろう。こうして反キリストは世界的英雄として登場するだろう。実際、一時的な世界平和が訪れる。そして、反キリストは、イスラエルと平和条約を結ぶことになる。(ダニエル9:27)ここで、世界の時計がまた1つ進むことになる。これが大患難時代の始まりである。
大患難時代におけるユダヤ人への宣教
実は患難時代は「さばき」の時であると同時に「宣教」の時なのだ。神は大患難時代の前半、世界に離散している14万4千人のユダヤ人によりユダヤ人伝道を推進する。(黙示録7章)彼らは患難時代に損なわれることなく最後まで宣教活動する。(黙示録14:1)彼らの伝道活動は、異邦人にも祝福を与るだろう。また、神から遣わされた二人の預言者はエルサレムで宣教活動する。(黙示録11:1−12)彼らはキリストのように敵によって殺され、復活し、昇天する。その後、大地震がエルサレムで起こり、その結果、多くのユダヤ人は天の神に栄光を帰す。(黙示録11:13)ユダヤ人は霊的に目覚め始める。
第3神殿と捧げもの禁止令
ヨハネが黙示録を書いた頃(AD90)すでにエルサレムの神殿は破壊(AD70)されている。それにも関わらず黙示録11:1には「神殿と祭壇とそこで礼拝している人を測りなさい。」と神殿礼拝の幻を見させられる。つまり、これは将来、第三神殿がエルサレムに建っていることを意味する。11:2では、42ヶ月(3年半)聖なる都(エルサレム)と神殿を汚す異邦人のことが書かれている。これをダニエル9:27と照らし合わせると、大患難時代、エルサレムに第三神殿が建っており、そこで礼拝が行われ捧げものが捧げられているということが前提となっている。反キリストとイスラエルとの7年間の安全保障条約によって可能となるのだろうか?(ダニエル9:27)しかし、後半3年半は、反キリストが自らを神宣言するので、(黙示録13:4−7)ユダヤ教の礼拝と捧げものは禁止されることになる。それはユダヤ人にとって堪え難い苦しみの時となる。しかし、この苦しみの中で精錬され、目が開かれ、国民的リバイバルへとつながる。
こうして終わりの日に、これらすべてのことがあなたに臨み、あなたが苦しみのうちにあるとき、あなたは、あなたの神、主に立ち返り、御声に聞き従う。あなたの神、主はあわれみ深い神であり、あなたを捨てず、あなたを滅ぼさず、あなたの父祖たちに誓った契約を忘れないからである。
(申命記4:30−31)
以下は約2000年前、イエスを拒否したユダヤ人たちにイエスが語った言葉だ。イエスをメシアと認め、「来てください!」と叫ぶ時に、キリストの地上再臨が実現する。
「見よ。おまえたちの家は、荒れ果てたまま見捨てられる。わたしはおまえたちに言う。今から後、『祝福あれ、主の御名によって来られる方に』とおまえたちが言う時が来るまで、決しておまえたちがわたしを見ることはない。」
(マタイ23:38−29)
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さらに学びたい人に
「1日でわかるイスラエル論」中川健一著 ハーベストタイムミニストリーズ
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執筆者:栗原一芳
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