2023年11月9日木曜日

イスラエルの回復

 今、毎日のようにイスラエルと武装テロ組織ハマスとの戦いのニュースが流れています。「イスラエル」という名前が世界のトップニュースとなっている自体、不思議な気がします。今から3000年以上も前、イスラエルの12部族がカナンの地(現在のパレスチナ)を与えられた時、すでにガザという地名がありました。聖書は「昔むかし、あるところに・・・」で始まる神話ではありません。現実の歴史です。ユダ族がそのあたりに住んでいたのです。ちなみに、ガザ周辺はサウル・ダビデ王の時代には「ペリシテ人」が住んでおりイスラエルと敵対関係にありました。あの巨人、ゴリアテもペリシテ人でしたね。私たちクリスチャンは現在のイスラエルをどのように見て、祈ったらいいのでしょうか?

 

2つの種族

聖書的に言うならば、全人類は2つの種族に属しています。アダム系人類とキリスト系人類です。アダム系はパウロの言う「生まれながらの人間」(Iコリント2:14)で救われておらず、御霊を持たない人。肉(古い人=アダム以来の罪の性質)だけで生きている人。アダム以来の罪は全人類を支配しているので(ローま5:12)、そのままでは、罪の結果である「死」に至るのです。(ローマ6:23)しかし、キリストを信じて生まれ変わった人(ヨハネ3:3、テトス3:5)は、御霊を持っており、(ローマ8:9)、「神の所有とされた民」となっています。(Iペテロ2:9)結果は永遠の命(ローマ6:23)です。

この分岐点はキリストを誰と言うかです。

 

あなたがたは、わたしを誰だと言いますか?(マタイ16:15)

 

キリストはすべての人にこの質問をしています。すべては、この質問にかかっているのです。「生ける神の子、キリスト」と告白できるのは聖霊によるのです。(マタイ16:17、Iコリント12:3)

 

選ばれたけど、救われていない

神はアブラハムを選び、祝福しました。(創世記11:1−3)それは確かです。

ただ、それは、「すべての民族があなたによって祝福される」(11:3)ためだったのです。事実、全人類の救い主キリストはユダヤ人として生まれました。

 

さらに申命記7:7を見ると、神がイスラエル民族を選んだ理由が書かれています。

 

主があなたがたを慕い、あなたがたを選ばれたのは、あなたがたがどの民よりも数が多かったからではない。事実あなたがたは、あらゆる民のうちで最も数が少なかった。しかし、主があなたがたを愛されたから、またあなたがたの父祖たちに誓った誓いを守られたから、主は力強い御手をもってあなたがたを導き出し、奴隷の家から、エジプトの王ファラオの手からあなたを贖い出されたのである。  

 

それは神の一方的な愛によるのであり、イスラエルの民が優れていたからではないのです。事実、彼らは反抗的な民でした。

 

その方は私に言われた。「人の子よ。わたしはあなたをイスラエルの民に、わたしに反抗する国民に遣わす。彼らもその先祖たちも、今日までわたしに背いてきた。彼らは厚かましく、頑なである。わたしはあなたを彼らに遣わす。

                       (エゼキエル2:3−4)

 

しかし、イスラエルの家はあなたの言うことを聞こうとはしない。彼らがわたしの言うことを聞こうとしないからだ。イスラエルの全家は額が硬く、心が頑なだからだ。見よ。わたしはあなたの顔を、彼らの顔に合わせて硬くし、あなたの額を、彼らの額に合わせて硬くする。わたしはあなたの額を、火打石よりも硬いダイヤモンドのようにする。彼らを恐れるな。彼らの顔におびえるな。彼らは反逆の家なのだから。」          (エゼキエル3:7−9)

 

これが「選ばれた民」の姿だったのです。この民が救われるのは神の憐れみ以外にありません。

 

「選ばれた民」であることは確かです。同時に、彼らがイスラエル人であるがゆえに、「自動的」に救われているのではないことも明白です。イエスは、偽善のパリサイ人や律法学者には厳しく、そのままでは神の国に入れないこと(マタイ21:43、23:13)、それどころかゲヘナ行きであることも語られました。(マタイ23:15)

 

パウロもローマ書2−3章で、律法を守っているから、あるいは割礼を受けているから自動的に救われているのではないことを語っています。

 

つまり、ユダヤ人も、異邦人同様「罪人」であり、キリストを信じる信仰によらなければ救われないのだと主張しているのです。

 

イスラエルの回復

現在のイスラエルは、まだ2000年前と同じく、イエス・キリストを拒んでいます。つまり今だに「反抗の民」なのであり、今後、苦しみを通ることになるのです。今は、世俗国家であり、常に御心を行なっている訳ではありません。

 

彼らは、福音に関して言えば、あなたがたのゆえに、神に敵対している者ですが、選びに関して言えば、父祖たちのゆえに、神に愛されている者です。

                        (ローマ11:28)

 

「民族」としては選ばれてはいても、「救われて」はいないのです。イスラエルの国家的救いにはタイムテーブルがあるのです。

 

さらに、ローマ書11章から見てみましょう。まず、パウロはイスラエルに対する神の御心は変わっていないことを確認します。

 

そして、イスラエルのことをこう言っています。

 

「わたしは終日、手を差し伸べた。不従順で反抗する民に対して。」

                        (ローマ10:21)

 

以下、11章のまとめ

 

 イスラエルが退けられてしまった訳ではないことを書いている。(11:1)

 恵により救われるユダヤ人は今日もいる。(11:5)

 しかし、国民としては霊的に盲目状態である。(11:8)

 ユダヤ人はイエスに躓いたが、結果、それが世界伝道へとつながった。

                      (11:11)

  神の側からは、そのようにしてユダヤ人に妬みを起こさせたい。

                     (11:11)

  神は本来の枝(ユダヤ人)をあわれみ、再び接ぎ木される。(11:23)

  ユダヤ人は、もっと容易く元のオリーブに接ぎ木される。つまり、霊的覚醒が早い期間で起こり得る。(11:24)

 

兄弟たち。あなたがたが自分を知恵のある者と考えないようにするために、この奥義を知らずにいてほしくはありません。イスラエル人の一部が頑なになったのは異邦人の満ちる時が来るまでであり、こうして、イスラエルはみな救われるのです。 (ローマ11:25−26)

 

  ユダヤ人が拒絶したので、福音は先ず異邦人世界へ伝えられた。世界宣教を通して異邦人の救われる人の数が満ちるとイスラエルも覚醒が始まり、ついにはイスラエルに民族的リバイバルが起こり、皆、救われることになる。

 

  ユダヤ人は、今はクリスチャンに敵対しているが神に愛されている。

                         (11:28)

  神のイスラエルへの召命と賜物は変わらない。(11:29)

  異邦人が不従順であったが、あわれみを受けたようにユダヤ人もあわれみを受ける。(11:31)

 

現在のイスラエル人もパレスチナ人もキリスト(救い主)が必要です。王の王であり、主の主である、キリストを信じ、赦され、御前に膝まずき、このお方を礼拝する必要があります。

 

イスラエル人の個人的な救いと共に、国家的救いが来るよう、祈りましょう。

 

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執筆者:栗原一芳

 

 

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