「1年間で100万人が教会を去る」
アメリカの話しである。これは、調査会社を運営する、クリスチャン
ビジネスマンのジョージ・バナー氏が言っている。その人たちは
必ずしも信仰を失ったのではなく、既存の教会のあり方に疑問を
抱いているようだ。そして、いわゆるハウスチャーチや職場で
のスモールグループが増えている。私は2009年10月から2010年
6月までフロリダ、オーランドに滞在したが、その間、近くの
ショッピングモールの映画館を借りて礼拝しているC3という
教会に出席していた。C3とはConnecting Community to Christ
の意味である。彼らは伝統的な教会のあり方に満足しないで、
求道者フレンドリーな教会を目指して、映画館でやっている。
メッセージも実際的で長さを感じさせない。その牧師が言う
のには、オーランドでは人口の80%がクリスマスや
イースターにさえ、教会に来ないと。私は耳を疑った。しかし、
その後、ハワイのホープチャペルのラフルモアのメッセージ
をインターネットで聞いていたとき、同じようなことを言って
いるのに驚いた。アメリカで日曜の礼拝に出席しているのは
人口の20%だと。また、世界で教会が成長していないのは
日本とアメリカだけだと。アメリカではハワイ州でだけ、
かろうじて教会が成長しているというのだ。現在、中国での
礼拝者のほうがアメリカの礼拝者より多いという。オーランドで、
アメリカの学生たちの様子も聞いてみると、聖書を読んだことが
ない、福音を聞いたことのない学生が多くなってきているという。
関係を作らないと伝道しにくいとか、日本の状況に似てきて
いる。急速な世俗化が一つ。しかし、問題はそれだけではない。
文化習慣の一部となってしまっている「教会」にも問題がある。
だからこそ、フランシス・チャン(Crazy loveの著者)のような
ラディカルな生き方をする熱い牧師が注目される。
いまでもキリストは人々を魅惑する。最近、ワニブック新書から
江上剛著「聖書に学ぶビジネスの極意100」が出版された。
その帯には「全世界に20億人以上のスタッフをオルガナイズする
歴史上最高の創業者、イエス キリスト」と書かれている。
筆者はクリスチャンではないが、よく聖書を読む
という。そしてイエスの言葉が現代のビジネスに指針を与
え、沈滞した日本経済を再生させると確信持って書いている。
イエス・キリストは魅力的なのだ。でも人々は教会に行きたくない。
教会の会員になりたくない、束縛されたくないのだ。この結果は
日本のクリスチャン・シンクタンク「エリヤ会」の報告でも
明らかだ。イエスキリストを提供し、違う形でイエスを中心と
する「コミュニティ」を作れないか?リーダーや組織は変遷するが、
イエス・キリストはきのうも、今日も、いつまでも変わらない。
変わらないものをしっかり中心に据えれば、おのずと時代的に
不要なものはより、マッチしたものに変えられてゆくのでは。
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