オリ・ブラフマン、ロッドA.ベックストローム著、日経BP社
から出版されたこの本の紹介を読んだ。著者は中央集権的な
トップダウン型の組織を「クモ型」と名付け、権限分散型の
フラットな組織を「ヒトデ型」と名付ける。つまり、クモは
頭を潰せば殺せるが、ヒトデは2つに切ったら2つになる、
攻撃すればするほど増殖する組織である。これは迫害下の
ローマ時代のクリスチャンもそうであるし、中国の地下教会も
そうだろう。中国の場合は文化大革命以来、宣教師が追い出
されて以来、有機体としてのキリストの体が制度や組織として
ではなく、まさに、命として爆発的に広がっていったのである。
米軍がアルカイーダを潰せないのも、それが目に見える組織
というより、オーガニックなネットワークだからだろう。
本のなかでは、ヒトデ型の組織を増殖させる原理が紹介されており、
それは「イデオロギー(ヴィジョン)」と「あいまいさ」、
そして「触媒」の存在。触媒は、周囲の人々に化学反応を
起こして変化を与えるが、支配しない。本書の副題は
「21世紀はリーダーなき組織が勝つ」というもの。リーダー
の定義にもよるだろうが、まったくリーダーがいないという
ことではなく、いても、つまりはサーバントリーダー。現場の
人々が主人公であり、働きをより効果的にできるよう、バック
アップしサポートするサーバントリーダーが必要だという
ことだろう。また、ビジョンを分かち合い動機つける人。
しかし、支配はしない。教会を考えたとき、信者はみな、
「聖霊」を頂いている。「教職・信徒」の隔てなく、信じる
ものには「聖霊」、キリストの御霊が宿っているのだ。それで
十分なのではないだろうか?コーチは必要、メンターは必要。
でも神の国を広げるのに組織のCEOのようなディレクター
が必要なのだろうか?信徒の群れ(エクレシア=教会)に
キリストは満ち満ちているのではないだろうか。聖書は、
教会はキリストのからだ(生命体)とはっきり言っている。
そして、頭はキリストとはっきり言っている。教会はもっと
生命体的な表現が必要なのではないだろうか。
0 件のコメント:
コメントを投稿