2011年2月20日日曜日

「教会未来学の必要性」




最近、「2030年 富の未来図」(フォレスト出版)という本を頂いた。
べ・ドンチェルとチェ・ユンシクという韓国人の未来学者が書いている。
クリスチャンだそうだ。要点をまとめてみよう。


   未来社会はアドホクラシー(臨機応変な組織)の時代になる。
 企業の平均寿命は15−20年となる。会社はあなたを守ってくれない。

   所有よりアクセス。どれだけ情報にアクセスできるか。オフィスなども
 所有よりレンタルに移っていく。企業の秘密を守れるなど、能力よりも
 信頼できる人間性が企業にとって大事になる。

   今日すでに世界の投資市場の40%は人口知能が管理しており、
 10年後には現在のホワイトカラーが持っている知識の大部分を人口知能
 が解決するようになる。すでに絵を描くロボット、小説を書くロボットが
 いるが、2030年には一家に一台の家庭用ロボットがいるようになる。
 反復的で、機械的標準化された業務はロボットが代行する。

   現在の発達速度を考えると20世紀の100年に起きたことを、これから
 はわずか20年の間に成し遂げてしまい、同じくらいの発展を次の
 14年に、さらに次は7年でやってしまうだろう。また、インターネット
 などの技術により「時間」と「空間」が急速に縮められる。今後33年の
 うち、体感心理年齢は300歳になる。


   未来の3つの大きなパラダイム

1) 後期情報化社会 成功の条件感性デザイン能力

2) 幻想社会  成功の条件  夢と価値を実現する能力

3) 霊性社会  成功の条件  精神的問題を治癒する能力

とくに感性デザイン能力とは、人々がまだ見つけることのできていない
幸せの感覚を新しくデザインすることや、それを向上させ、伝達する能力、
これを持続可能とするように経営する能力だという。(ことに音ストーリー、
映像ストーリー、音楽ストーリー、テキストストーリーなどが効果的)。

未来社会は霊的社会となる。これは今後の伝道、教会形成に適応できないか?
未来のパラダイムに教会は答えてゆくポテンシャルを持っているのではないか?
教会未来学も必要ではないか? 感覚を研ぎすませて、先取りしてゆく必要が
あるだろう。

同時に、未来社会では生命倫理的葛藤(人間のサイボーグ化や、DNA操作に
よる理想の人間作りなど。)また人間に似たロボット(友達ロボットや
伴侶ロボットなど)との間の霊的、存在論的葛藤が生まれるだろう。

さらに生命維持、安楽死、性転換、アンチエイジング、クローン人間、脳細胞
へのデータの直接ダウンロードなどなど新しい倫理的問題に直面する。

聖書からどう答えてゆくのかと問われてゆくことになる。
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