今後、教会は町の復興にどうかかわるべきだろうか?
幡師は語る。「人々は教会に良い印象を持っている。今こそ、教会が立ち上がって『町を弟子化する』というビジョンが必要ではなかろうか。そもそも何を持って復興というのか。仕事、教育があればそれでいいのか。また、大きなビルやショッピングセンターを建てれば復興なのか? 今人々はお互いに助け、仕え、愛し合うことに意義を見出している。新しい町作りに向け、教会から聖書に基づいた価値観が発信されてゆく必要がある。町作りに教会も積極的に参与する必要がある。そのためには行政と関わることも必要であろう。教会が自分の教会員が増えるとこで満足しないで、地域にインパクトを与えられるような視点を持つべきだ。」町の復興に関して教会に期待されている役割は大きいと言えよう。
エレミヤ書29章4−7節には「わたしがあなたがたを引いて行ったその町の繁栄を求め、そのために主に祈れ、そこの繁栄は、あなたがたの繁栄になるのだから。」とある。教会もその地域のコミュニティの一部であることからすれば、当然のことである。ダニエルは捕囚の異国で王と国の繁栄のために働いた。教会はどのように町の繁栄に寄与し、町にとってのリソースになり得るのか?教会が「俗」世界からの「隠れ場」となり、「世」にかかわらない人々の群れというイメージを与えてないか?
東北では励ましの証がある。具体的に地元での産業復興の支援をしている教会もある。クラッシュジャパン協力教会の利府教会オアシスチャペルの松田師は南三陸町の支援(車で1時間半の距離)をしている。「最初は物資を届けたが、現地から、収入の心配や、生きがいを感じる勤めがほしい、語り合えるコミュニティーがほしいとの声が上がった。そのため6月くらいから、内職支援ができないかと考え、革細工に取り組んでいる。一緒に作業することを通してコミュニティーができる。物を作ることで生きがいを感じる。商標登録し12月に販売を開始する。(ちなみに、これが最近、東京の東急ハンズで販売されるようになった)軌道に乗ったら広げていく。利府の近隣の人たちもボランティアとして巻き込み、一緒に作業している。また、特産のホヤの養殖を再生する漁師たちに協力し、東京や横浜で出展したり、働きのドキュメンタリービデオをインターネットで流すなどのPRイベントをしている。今日の緊急の必要、明日生きていくための必要、永遠の希望のための必要に応えていきたい。」と語る。
東北で働かれる神の御業について見て来た。さて、東京の教会は、東京人の60%が来るべき大地震を不安材料の第一と上げている状況の中で、そのニーズにプロアクティブに取り組んでいるだろうか?
今後、予測されている東京直下型地震をテーマに我々が「今」できることを探りたい。
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栗原
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