生き残っていたネフィリム
モーセはカナンの地(約束の地)の偵察のために、部族を遣わしました。戻ってきた彼らはこう報告したのです。
彼らは偵察して来た地について、イスラエルの子らに悪く言いふらして言った。「私たちが行き巡って偵察した地は、そこに住む者を食い尽くす地で、そこで見た民はみな、背の高い者たちだ。私たちは、そこでネフィリムを、ネフィリムの末裔アナク人を見た。私たちの目には自分たちがバッタのように見えた し、彼らの目にもそう見えただろう。(民数記13:32−33 新改訳2017年版)
ネフィリムがいたのです! ここで背の高いアナク人はネフィリムの末裔だと証言しています。さらに申命記にも・・
以前そこにはエミム人が住んでいた。アナク人のように大きくて背が高い民で、数も多かった。アナク人と同じく彼らもレファイムであると見なされていた。モアブ人は彼らをエミム人と呼んでいた。(申命記2:10−11)
ここにも巨人が出てきますが、このレファイムはネフィリムの遺伝子を持った民でしょう。バシャンの王、オグはレファイムの唯一の生き残りで巨人だったことが、申命記に書かれています。しかも、丁寧にベッドのサイズまで記されています。なんと縦が9キュビト(約4m)!ということは、身長3m前後でしょう。(申命記3:11)そして、バシャンの王国は「聖絶」するよう命じられています。(申命記3:6)
ヨシュア時代には、完全にカナン人を追い出すことはできませんでした。(ヨシュア17:12−13)ダビデ時代にも生き残りがいました。
ダビデが戦ったペリシテ人ゴリアテは背の高さが6キュピト半(2.86メートル)とわざわざ詳細に記録されています。ジャイアント馬場でも2メートル8センチなので、この高さは異常ですね。
ガテにいたゴリアテの兄弟も巨人でしたし、指が6本と明らかに遺伝子異常が見られます。(第一歴代20:5−6)ラファ(レファイムの単数形)の子孫とあり、ネフィリムの遺伝子継承者でしょう。
彼らの前からアモリ人を滅ぼし尽くしたのは、 このわたしだ。彼らは杉の木のように背が高く、樫の木のように強かった。 (アモス2:9)
「杉の木のように背が高い」という描写です。ちょっと背の高い人にこういう描写をするでしょうか?この背の高さは異常だったのです。これらの巨人はカナンの地に住んでいました。カナン人はハムの子孫です。
なぜネフィリムは生き残ったのか?
モーセの時代やダビデの時代にもネフィリムの子孫がいた訳です。話は変わりますが、私の知人でフランス人の血が8分の1入っているという人がいました。色白ですし、そう言われれば少し西洋系の顔立ちでした。100%フランス人ではありませんが、その因子を受け継いていたのです。初代ネフィリムは洪水で滅ぼされています。もう完全なネフィリムは生まれません。しかし、この混血度が薄まって因子が生き残ることは可能です。初代ネフィリムは完全なハーフでした。堕天使の特徴も50%持っていた訳です。背がもっと高く、もっと凶暴だったでしょう。謎は、大洪水ですべての生けるものが滅ぼされたのに、なぜネフィリムのDNAが洪水後まで生き延びたのかという疑問です。箱舟に入った人の中に、ネフィリムの遺伝子を持った人が乗っていたとしたら・・・・?いや、その理由しか考えられませんね。
疑いのかかるハム
大洪水でカイン系は滅ぼされ断ち切られたはずです。箱舟に入った人は、ノア夫婦、子供のセム、ハム、ヤペテとそれぞれの奥さんの8名。ここでハムに疑念がかかるのです。
セツの子孫がノアで、その子供はセム、ハム、ヤペテ。ここから全世界の人種が分かれていきます。(創世記10:32)3人の子のうち、セムは祝福されます。セムの子孫がアブラハム(創世記11章)です。女の子孫、選ばれた系列です。創世記10章22−28を見てください。同じノアの子のハムは父の裸を見たという不敬虔さのゆえに、呪われてしまいます。(正確にはハムの子孫のカナンが呪われています!)この不敬虔さや権威への軽視は、この時始まったのではないでしょう。そのような傾向が洪水前からあったと思われます。そうするとハムがネフィリムの希釈された遺伝子を受け継いだ女性と結婚した可能性はあるのです。
ハムの子孫には、バベルの塔を建てた悪名高きニムロデがいます。(創世記10:8)70人訳ギリシア語旧約聖書では、こう訳されています。
「そして(クシュ)は(ニムロド)を生み、彼は地上の巨人となり始めた。彼は神である主の前で巨人狩りをしていたので、彼らは「主の前で巨人狩りをしていたニムロドのように」と言う。- 創世記10:8, 9 LXX
これは偶然でしょうか。ハムの子、カナン人の領土にソドムやゴモラがあります。(創世記10:19)これは偶然でしょうか?のちにダビデが倒したゴリアテの種族ペリシテ人もハムの子孫です。(創世記10:14)これも偶然でしょうか?ユダヤ王国を捕囚にしたバビロン帝国の地(シンアル=シュメール)に住んでいたのが、ハムの子孫です。(創世記10:10)北イスラエルを捕囚にしたアッシリア帝国(首都ニネベ)に住んでいたのもハムの子孫です。(創世記10:11)
これらの反イスラエル、反神的な血統は堕天使の影響があったと考えられないでしょうか。入り込んでくる悪魔的因子に対し、神は常に純粋な神の祝福の系列を守ります。ハムではなく、セムを選びます。イシュマエルではなく、信仰の子イサクを選び、俗悪なエソウではなくヤコブを選んでイスラエルとします。そして、そのヤコブの12人の子供からユダ族を選び、メシアなるイエスが生まれるのです。
女の子孫(メシアの系統)とヘビの子孫(悪魔の系統)の葛藤を思い出してください。
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参考資料
Judgment of the Nephilimm by Ryan Pitterson
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執筆者:栗原一芳
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