2024年9月5日木曜日

「オーガニックチャーチ ガイドブック」 その3

 続けて、フランク・バイオラ著の「Organic Church Planting」から見ていこう。


始めるのは簡単、継続は困難 

実際、始めてみると、親密な関係ゆえに、お互い傷つくこともある。また、始めの蜜月のステージから倦怠期やドライな時期を通らされることもある。教会を去る人も出るなど、バイオラの体験からリアルな面も紹介している。やはり収穫を待つ農夫のような忍耐深さも必要。主に取り扱われる謙遜さが必要としている。そう簡単ではないのだ。始めるのは比較的簡単、でも維持することは難しいと告白している。まさにオーガニックなので、人の成長に時間をかけねばならないし、エネルギーを要するのだ。

 

バイオラのブログで書かれていたことだが、オーガニックチャーチでは「お客さん」でいられない。家を開放して「集まり」を持つことには犠牲が伴う。まして、食事を出すようなことをしていれば、さらに負担は増える。フルタイムで仕事をしながら、ミニストリーもやることになる。無理をしていると続かなくなる。既存の教会で「お客さん」でいる方が気楽だとなってしまい、既存の教会に戻ってしまう人もいるらしい。また、既存の教会からエクソダスして、オーガニックチャーチに希望を託したものの、人間関係で悩み、まったく信仰を捨ててしまうケースや、関わりを拒み、あえて「一匹狼クリスチャン」を選ぶ人も出てくるという。このような現実面も知っておく必要がある。

 

また、オーガニックチャーチでは「教会員制度」がないので、ある意味出入り自由。気楽に入れるが、気楽に出て行ってしまう。しかし、コミュニティを築くには、コアメンバーのコミットメントが必要になる。


 

オーガニックチャーチでは、集まって何をするのか?

以下はバイオラのOrganic Church Plantingで示されている内容。

 

1. ソングリーダー無しで、賛美する。(各人に与えられた賛美を大切にするゆえ、意図的にソングリーダーを立てない。これには異論がある人もいるだろう。バイオラはこの件に思い入れがあって1章を費やしているが、ここでは深入りしない。)*

 

2. 分かち合い。ライフストーリー、好きな聖句とその理由など。

 

3. 時折、みことばからのメッセージも必要。(特に教会が若い段階では)

(ただし、メッセージの後、皆での分かち合いを入れること。)

 

4. 一緒に食事する。食べることはファミリーイベント

 

5. 一緒に楽しいことをする。FUN お泊り会や、スポーツイベントなど。

 

 

4.5.は、最近はやりのアルファを思い起こさせる。いずれにしても、これらの要素は大事であろう。単なる勉強会にしないことだ。地道に継続的に時間を過ごせば、親密さは増す。やがて心の秘密まで話せる仲間となれば、それは魅力的なものとなる。それには時間がかかる。そして、単なるソーシャルクラブにならないために、徹底的にキリストを中心にする必要がある。

 

最後にこのように締めくくられている。「神の国は新しい種類のクリスチャンワーカーを是が非でも必要とされている。それは正直で、律法的ではなく、エリート主義でなく、分派主義でなく、宗教的でない、宗教ゲームをしない人。」アーメン!

 


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*バイオラは賛美リーダーを不要とするが、自分はこの点に関しては異なる意見を持っている。これについては後日、記事をアップします。

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意味ある人間関係と祈りによって深まり広がるキリスト中心のコミュニティ

東京メトロ・コミュニティ

Tokyo Metro Community (TMC)

執筆者:栗原一芳

 

 

 

 

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