2012年4月22日日曜日

東北被災地で働かれる神(1)—何が変わったのか?



 東京でも震度7の地震が予測されている。東日本大震災で東京でも帰宅難民が出た。嫌な言い方だが、あれはやがて来る東京地震の前哨戦みたいなものだったのかも知れない。ともかく今回の震災は東京に関係のない事ではない。神は日本で何をなさっているのか。今がカイロス的な時と語る神学者もいる。日本にとって大きな霊的変革の時期なのかもしれない。

海外のクリスチャンによく聞かれる質問は、「震災後、霊的変化が見られたか?」ということ。これに対して、恵泉キリスト教会埼京のぞみチャペル 牧師 播 義也師は「明らかにみられる。」と断言する。東北は元来、霊的に堅いところといえよう。しかし震災後、教会が物資配布などを通じて地域との接点を作ってきたことで、霊的な土壌が柔らかくなりつつある。地域の人々は教会に対してよい印象を持ち始めている。DRCnet事務局長の高橋和義師も「教会とコミュニティとの壁が壊された。」と指摘する。日本の福音派教会はどちらかと言うと今まで、あまり地域社会との接点がなかった。東日本大震災以降、クリスチャン達はノンクリスチャンと多くの時間を共有し、一緒に泣き、一緒に励まし合って来た。こんなことは今まで無かったというのだ。神によってそういう状況に入れられたとも言えよう。

今回、クリスチャンのボランティアを被災地に送るというヴィジョンを持ったクラッシュジャパンが立ち上げられた事自体、すばらしい主の業である。今までに約1800名のクリスチャンボランティアが被災地に送られた。この事実は大きい。JEA総主事の品川謙一師も「日本の教会はあまりボランティア派遣の経験がなかった。クリスチャンボランティアを被災地に送るというモデルを日本の教会はもちろん、また世界に提示できたことは大きな意義があった。」と語る。昨年、秋に被災地を訪れた世界福音同盟(World Evangelical Fellowship)の総主事であるスティーラー博士は「クラッシュが世界の良いモデルになった。」と評価している。

次に被災地の教会はどうなっているのだろう。感謝なことに、宮城県、岩手県では教会が増えている。教会の協力関係が強まっている。教団の壁がこわされ、一致して協力する体制が作られつつある。これも大きな主の御業と言える。

藤原淳賀師(聖学院大学)は今この時はカイロスだ。あの時に日本の教会は何をしたのか、しなかったのかと問われるようになる。大震災の後、教派の壁は崩れつつある。もしこの時をきちんと捉えるなら、日本の教会は第4の時を迎えるだろう(第1はキリシタン時代、第2は開国、第3は敗戦)。教会が互いを尊重し、仕えるなら、人々はキリストを見るようになるだろう。」と指摘する。

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