2009年5月25日月曜日

東京はどうなる?

変貌する大都市、東京
データ資料「不動産は値下がりする」 
(江副浩正著 中公新書ラクレ)より

汐留シオサイト、品川インターシティ、六本木ヒルズ、ミッドタウン、
最近は赤坂BIZと次々と新しいオフィスビルが建ち、住居空間が
創出されている。品川では3万人が生活(仕事ではない)する
空間となる。

東京は大変貌を遂げている。東京都が秋葉原を「日本最先端
のIT拠点」とする構想を出した。再開発の拠点「秋葉原
クロスフィールド」がすでに完成。古い電気街と違う新しい顔が
見え始めている。東京駅前にも両端にタワービルが完成。
丸ビルも新しくなり、レストランなど、エンターテイメントの
要素も加味し、土日に人気のない丸の内に人が集まってきた。

不動産状況はどうだろうか。超高層マンションの建設予定数は
東京23区で関西圏の2倍。戸数にして3倍から4倍に近い。
やはり東京はモンスターだ。しかし、ワンルームマンションは
供給過多。都心以外では値は下がっている。港区の3A,
青山、赤坂、麻布では土地の平成16年から19年で、
単価は2倍近く上昇。江東区、品川区、大田区は埋め立て
により面積が増大した地区。千代田区、港区、新宿区、
中央区ではオフィスビルの空室率は低下してない。

大事なポイントは日本の人口が降下を始めても、東京の
人口は増加しているということ。

かつて多摩ニュータウンへ新居を構えた次世代が都心に
戻ってきている。都会への回帰のトレンドが鮮明になって
きている。外国から来日する人も増え、外資系ホテルは満室に
近い。中央区開発は3つのゾーン。

(つづく)

2009年5月20日水曜日

これから教会はどうなるのか?

「これから教会はどうなるのか?」

まず、CNNのリポートを紹介しよう。
―――
米国の成人の半数以上に、1度でも信仰する宗教を変えた
経験があることが、調査機関ピュー・フォーラムが27日に発表
した調査結果で明らかになった。「無宗教」の割合も増えていた。
調査は全米の成人2867人を対象に、生まれ育った家庭の宗教
と、現在の信仰する宗教について電話で調査。同じ宗教でも教派
を変えたり、同じ教派でも教会を変えた経験などを質問した。

その結果、子供のころと違う宗教を信仰しているとの回答は
44%で、子供のころと同じだが過去に1度でも変えた事が
あるとの回答9%を含めると、過半数以上が宗旨替えして
いたことが明らかになった。

変更の理由は「引っ越し」や「結婚相手の宗教に合わせた」と
いったことから、「通っていた教会の牧師が嫌い」、「別の教会
の牧師の方がよかった」など多岐にわたっている。

一方、生まれ育ってから一度も宗旨替えしていない割合は
47%と、過半数を割り込んだ。

また、「信仰している宗教がない」という無宗教層が急激に増加し
16%に達した。宗教を信仰しなくなった理由として、「宗教心に
篤い人々は偽善的で物事を一面だけで判断する」といったことや、
「宗教指導者がお金や権力にこだわっている」といった批判的な
もののほか、「科学により宗教がある種の迷信だとわかった」
ことなどを挙げている。
――
教団離れ、金銭、権力にこだわる組織的教会に批判的な人が
増えていることが見られる。

では既存の教会はどうなってゆくのか。バナーはこう予測する。

「アメリカでは現在の形態のような地域教会が減るだろう。
クリスチャンは様々なミニストリーへの献金が増え、その分、
教会に対する献金は少なくなる。クリスチャンは様々な働きを
通してその影響力を発揮するようになり、すでに弱まっている
教会の政治的かつ文化的な影響力はさらに弱まるだろう。
わずかとなった教会行事は、教会員のためだけに行われる
ようになる。教会から給料をもらっている牧師は減少するに
違いない。教団は人員を削減し、理事会はこれ以上の大量
損失をとめるために会議を減らすようになる。」

実際、日本のある教団の理事長から、最近は一般の仕事を
している牧師も多く、日中の時間帯に理事会を持つのが難し
くなっていると聞いた。

ある人はこれを教会の大没落と思うかもしれない。

「しかし、革命家にとってこれは教会が覚醒する良いチャンス、
大覚醒の時なのである。新しいシナリオは混乱でも消失でもない。
教会が本来の教会―私達が知っているような教会ではなく、
神に応答し、神を反映する教会―になる出発の日である。(114)」 
とバナーはむしろ希望的観測を持っている。

バナーは「革命家」という言葉を使う。最近、霊的なアメリカの
指導者たちも「クリスチャン」(寺の檀家のように信仰とは関係
ない場合が多いので)と呼ばずに「イエスに従うもの 
Follower of Jesus, とか、「イエスの弟子」と呼ぶようだ。
バナーの言う、革命家とはこうだ。

「本当の革命家は信徒の集まり(すなわち教会)から離れる
ことが反聖書的であることくらい知っている。しかし、教会に
行かないからといって、彼らが教会から孤立しているとは限らない。
彼らは、特定の個人や特定の集団指導者の下で、決まりきった
儀式や習慣を繰り返す特定の信徒の集団に属していない
だけである。しかし、彼らはグローバルな教会にも属さな
いのではない。私がインタビューした革命家たちは、皆、
クリスチャンのネットワークを通して頻繁に連絡を取り合い、
定期的に霊的な活動を行っていると語ってくれた。
このようなネットワークによるつながりやミニストリーへの
参加こそ、革命家にとっての正統的な教会生活なのである。
(123) 
彼らは大抵、熱い信仰を守るために教会を離れてゆく。(124)」


神はこの日本でも、この東京でも、新しいイエスの命である教会
をはじめてくださっています。21世紀の神は21世紀の人々に
届く方法をお持ちです。イエスは現在進行形です。
今も生きて、働いています。

2009年5月10日日曜日

でも教会に行かなくては?

「でも教会に行かなくては」との質問が当然出てくる。それに対し、
バナーはこう答える。

* 聖書には今日私達が知っているような教会の姿は描写されて
  いないし、勧められてもいないことにお気づきだろうか。現在の     
  ような「教会」は何世紀も前に、宗教指導者たちが人々をより     
  よいキリスト教徒にするために作り出したものである。しかし、
  多くの人たちが重要だと思っている教会―礼拝、職務、行事、
  建物、儀式―は聖書的でも非聖書的でもない。教会は無聖書的
  なのである。すなわち教会組織は聖書には書かれていないのだ。                                                               
                                     (44)
* もっと端的に言うならば、革命とは私達が教会に「行く」ために     
  召されているのではないことを認識することである。私達は一人     
  一人が教会に「なる」ために召されている。  (46)

* 事実、聖書が一緒に集まらなければならないと言う時、教会の    
   礼拝やイベントを指して言っているのではない。ヘブル10:25.    
   このような集まりは教会の礼拝だけでなく、スターバックスでも    
   行うことが出来る。クリスチャンの友人宅でごちそうになりながら    
   行うことができる。 (121)

* 事実、神を礼拝することと、「教会における集会」を結びつける     
  聖句は聖書にはない。 (121)私達は霊とまことをもって純粋に    
   定期的に神を礼拝しなければならないと書いてあるだけである。    
  (121)つまり、弟子たちと一致して生きる方法を自由につくり    
  上げてもいいということである. (123)


クリスチャンが交わりの中にいることは絶対に必要だ。またミニチャーチ
やハウスチャーチのリーダーたちが共に研修したり、励ましあったりする
ネットワークも必要だ。カルト化しないために、アカウンタビリティは必要で
ある。 しかし、そのやり方は多様性があるのではないか。郊外型の教会
の形だけが 唯一絶対という訳ではないだろう。

皆さんはどう思われるだろうか?

2009年5月6日水曜日

影響は外へ

「影響は外へ」

今後、キリスト教の影響力は教会の外側に向けて
出てゆくと予想される。

米国マーケットリサーチ会社のジョージ・バナー氏は
こう述べる。

「私は国民調査機関を通じて人々の動向を調べた結果、
2025年までにアメリカの霊的環境は大きく変わる
との結論に達した。つまり、アメリカ人が信仰を体験し、
信仰を表明する場所として、3分の1は教会を3分の1
は教会ではない信仰の共同体を、残りの3分の1は
マスコミや芸術、カルチャーセンターなどを選ぶと
予測する。」
                   (レボリューション)

すでにその兆候はミニ・ムーブメントとして見られる
という。そして、今後、それらは増加してゆくものと
思われる。バナーは霊的トランスフォーメーション、
すなわち人生を変える働きは地域教会と関係があると
思い何年も調査したが、地域に影響を与えている例は
稀でることを発見した。むしろムーブメントが教会外で
起こっているのだった。

以下、バナーの「レボリューション」から引用しよう。
「神はこのような数々のミニ・ムーブメントを通して多くの
人に影響を与え、文字通り何百万という人々に福音を
届けていることが明らかになった。あなたも、
もしかすると、知らず知らずのうちにそういった人々と
のつながりを持っているかもしれない。霊的なミニ・
ムーブメントにはホームスクール、シンプルチャーチ
フェローシップ(たとえば家の教会など)、聖書的世界観
に立脚しているグループ、経済界におけるミニストリー、
信徒訓練のネットワーク、クリスチャンにより創造芸術
団体などがある。(P.59)・・・・

神はミニ・ムーブメントに参加した人々の思いや心の中
に信じられないようなトランスフォーメーションを起こして
いるのである。・・誠心誠意神を求める時、神は彼らを
革命家として建て上げるのである。」(P.60-61)


そして、ミニ・ムーブメントの特徴として以下を揚げている。

1.神に対してまっすぐな信仰を持っている人たちの間で
  起こっている。信仰優先。

2.個人的な関係を大切にする。お互いの絆を強める。
  体験談の分かち合い。

3.明確なグループ目標。霊的成長を促すことが目的。
  (数じゃない)

4.個人の人生に深くかかわろうとする。


神に出会う方法や場所には多様性がある。教会の建物の
中だけとは限らない。教会はギリシア語のエクレーシアの
翻訳だが、漢字に訳された時、「教える会」になってしまった。

本来は「ある目的のために召しだされた者の集まり」で、
国会議員もエクレーシアである。実際、当時は「議会」の
意味でも使われていた。教会は人々(キリストにある交わり)
であって、建物や礼拝プログラムのことではない。

教会は「行くところ」ではない。

あるクリスチャン達はDoing Church As a Team という。
大事なことは「集まる」ことできまった儀式をしなければな
らない訳ではない。もし、朝10時半からの建物の中の
教会礼拝しか正統的でないならば、夜中働く、TVの
ディレクターや新聞記者は永遠に礼拝の恵みにあずかれ
ないことになる。

むしろ、彼らのライフスタイルにあわせて、集まれないだ
ろうか。イエスは教会という建物の外にもいらっしゃる。
会社のデスクの前にも、証券会社の電光掲示板の下にも。
365日の主。月曜から金曜の主。マーケットプレイスの主。
日曜クリスチャンからの脱皮。それを体験したいミニ・
ムーブメントが起こっている。

多くの人は教会の壁の中で何が行われているか知らない
でいる。それは彼らには別世界なのだ。しかし、赤坂の
カフェで、品川のレストランで、渋谷の会社の会議室で
「集まり」祈り、交わっているクリスチャンの群れを
筆者は知っている。そこでは先生が一方的に
メッセージするのではなく、お互いの人生を分かち
合っている。全員参加型の教会なのだ。お互いが
主人公なのだ。

また、与えられた賜物を用いて、芸術など文化を通して
神を証する人もいる。高島屋で個展を開き、アーティスト
トークとして証し、教会の伝道会では届けない人々に
イエスを伝えている芸術家を知っている。イエスは会堂で
教えると同時に、町々、村々を行きめぐり、日常的に
人々にかかわり、影響を及ぼしていった。人々は日常的
に生活の場で、イエスに触れたのである。