2014年1月30日木曜日

「かかわりの中に生きる人間」


TMCミニコーチング


昔、城山三郎の「毎日が日曜日」という小説がありました。退社してから誰にも迷惑をかけないように人とのかかわりをもたず、自分の棺おけ用の冷蔵庫まで用意している人の話です。彼は「生きて」いると言えるのだろうか?生きるとは迷惑をかけることなのではないだろうか?

唯川恵の「終の季節」という小説には突如離婚状を渡され、一人暮らしを始めた中年男性の姿が描かれています。退社して6畳一間の安アパートに住み始める。会社は仕事のつきあいだけだから、当然友達もいない。家族もなくし、自由気ままではあるが孤独な生活が始まるのです。何時に起きようと自由だが、だんだん季節感も時間の観念も薄れていく。そして「人」がいるから「時間」が存在すると知るようになるのです。人と接するから時間が意味を持つ。砂漠の真ん中にたった一人なら今、何時だろうが関係ないでしょうね。家庭という「居場所」あるいは「コミュニティ」があって人間が存在するのではないでしょうか。

商社マンは世界のあちこちを旅行したのに、その場所を思い出せないといいます。一人で行っても楽しい思い出がないからでしょう。逆に、夫婦や友達と「分かち合える」思い出を持った時、旅は意味を持ちます。

ある有名なシェフによるとお客さんが満足するディナーは「味」は30%、決定要因は「誰と」食事したかによるそうです。

人間は人の「間」と書きます。神は言われた「人がひとりでいるのは良くない」たった一人でも自分の存在を覚えていてくれる人がいれば・・・祈ってくれる人がいれば・・・

救いは孤独な「悟り」とは違います。「救い」はコミュニティの中にあるのです。
かかわりの中にあるのです。

ご感想お待ちしています。

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