2023年4月20日木曜日

未来都市のチャーチ・プランティング

 

激変する時代の中の教会

以前の記事に書きましたが、画期的速さの量子コンピューターが開発されつつあります。またAI(人工知能)が人間を追い越す地点(シンギュラリティ)が2045年、あるいはもっと早いかもと言われています。すでにChatGPTが民間でも使えるようになり話題になっています。これだけでも世界は激変するでしょう。それに伴い、キャッシュレスは進み、世界的なデジタル通貨システムに移っていくでしょう。(ただしデジタルとなると個人のお金の使い方までトレース可能となるのです。)

 

こういう中で、聖書を読んでいて分からなければ、AIに聞くという時代はもうそこまで来ています。聖書の価値観をインプットしておけば、人生に行き詰まった時にAIが、カウンセラーの役割をするようにもなるでしょう。AIに祈れば、答えがくるわけです。また、今、岸田首相の国会答弁もAIが作れるようになりましたが、牧師の説教もAIが作れるようになるでしょう。そういう中で、牧師の役割も変わるでしょう。ますます「教会とは?」「日曜礼拝とは?」「説教とは?」が問われてきます。コロナ後、会堂に戻らず、オンライン礼拝をする人が出てきています。実際、オンラインでは国内外の賜物ある説教者たちの、それも過去、現在のメッセージが聴けるのです。信徒側にもチョイスが増えているのです。ますます「囲い込み」は難しくなっていきます。

 

湾岸高層マンション群にみる未来都市

世界は都市化します。地方都市も駅前などは都心の駅前のようになっていきます。もう20数年前の話ではありますが、西鹿児島駅に行った時、駅前にミスドやファミレスがあり、また女子高校生がルースソックスで、東京都心の文化が模倣されているのを見ました。東京の先端都市が日本の未来都市の姿なのです。ここ10年で、勝どき、晴海、豊洲など東京の湾岸エリアが一変しました。 豊洲は豊洲市場もでき、またオリンピック選手村でも使われ、そのための、JR高輪ゲートウエイ駅まで作られました。TMCが都心にフォーカスしているのは、将来の教会のモデルを先取りできる可能性があるからです。多くの教会は郊外型なのです。しかし、世界は都市化します。さらにスマートシティに見られるデジタル管理された都市に進化します。都心でのモデルが必要なのです。会堂という「場所」にこだわらないスタイルです。



先日、田町駅から湾岸地区を品川まで歩いて視察および、祈りの歩行をしてきました。現地に実際に行ってみることは大事です。地図や写真では分からない雰囲気や匂いまでも感じることができます。




 

確かに湾岸に多くの高層マンションが立ち並んでいます。もちろん、オートロックで外部者は中に入れません。トラクトのポスティングもできません。また、土地も高いし、土地を買って教会を建てることも困難です。そうなると、貸しスペースで、少人数でもいいから礼拝を始めるというのが、今までのやり方でしょう。しかし、数十回建ての高層マンションと中古ビルのレンタルオフィスでは土地柄にマッチしません。



中東では未来都市建設が進んでいます。すでにドバイなどで目の当たりにしていますね。(写真上)未来の都市はこのようになるのです。どうやってチャーチ・プランティングするのでしょうか?物理的に礼拝スペースを持つことに意味があるのだろうかと考えさせられます。また、将来再び起こるかも知れないパンデミックや戦争、テロ、自然災害などを考えると、柔軟で、分散型の教会形成がベターなような気がします。

 

オンライン礼拝と地上のスモールグループ

前にも書いたように、コロナ下でも、TMCは「通常営業」でした。スモールグループの分かち合い形式なので、zoomに移行しても十分継続していけることが分かりました。コロナ下で、多くの教会はオンライン礼拝に移行しました。メッセージをyoutubeなど公に配信する教会も出てきました。思わぬ利点は、教会員以外の方々がメッセージを聞ける機会を与えられたことです。日本人にとって教会に行くのはハードルが高いです。しかし、オンラインなら礼拝をちょっとのぞいてみることに抵抗は無いでしょう。またオンラインなら勧誘されずに、ゆっくりメッセージを聞けるので安心できるでしょう。一般の人にとって教会の壁の内側で行われていることは「見えない」部分だったのが「見える」ようになったのです。教会が外に開放された訳です。教会員も居ながらにして礼拝に参加できるので、対面に戻ってもオンライン礼拝を続ける人も出てきています。また、オンラインなら自分の教会のメッセージだけでなく、他の牧師の話も、いや、海外の牧師の話まで聞けるのです。初めは抵抗があっても、徐々にオンラインに移行するのではないでしょうか?若い人にとって「スマホ礼拝」は当たり前になるかもです。ただ、コミュニティは絶対必要なので、地上でのスモールグループとのコンビネーションという形になるのでしょう。

 

郊外の住宅地では対面礼拝は続くでしょうが、都心部、あるいは未来都市では、

 

礼拝はオンライン、地上ではスモールグループ(ミニチャーチ)というコンビネーションになってゆくと思われます。

 

「ハーベストタイム・ミニストリーズ」のケース

実はこのコンビネーションをすでに行っており、うまくいっているように思える働きがあります。中川健一氏を中心とする「ハーベストタイム・ミニストリーズ」です。特にコロナ期間にオンラインが進み、文字通り、世界中に視聴者がいます。中川氏の講解説教は定評があります。基本、オンラインでメッセージを聞き、月一度の定例会(対面)で集会をしています。4月1日にはコロナ後再開した、定例会に参加してきました。200名ほどの方が集っていました。こうして月1度ほどレンタルホールで集まり、一緒に賛美し、一緒にメッセージを聞くのも良いでしょう。そして、全国各地に「ハーベスト・フォーラム」というスモールグループ、ないし家庭礼拝の場があります。そのフォーラムを導くリーダーを「ハーベスト聖書塾」で養成し、ふさわしい人を「長老」に任命します。各地のフォーラム(ミニチャーチといっても良いでしょう)では、中川氏のメッセージをオンラインで視聴したり、聖書塾卒業生が講解メッセージをしたりしています。

 

つまり、「オンラインでのメッセージ」と「地上の対面のスモールグループ」、のコンビネーションです。さらにリーダー養成もなされています。ノンクリスチャンや初心者向けの「3分でわかる聖書」「聖書Q&A」もyoutubeにアップされ有効活用されています。会堂にこだわらないスタイルです。これは1つの未来への方向性なのではないでしょうか。

 

 

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意味ある人間関係と祈りによって深まり広がるキリスト中心のコミュニティ

東京メトロ・コミュニティ

Tokyo Metro Community (TMC)

執筆者:栗原一芳

Japantmc@gmail.com

 

 

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