2014年5月28日水曜日

「生きる希望が無い!」


この国のために祈る シリーズ(2)

 昨年、福島の仮設での孤独死が34名と発表されました。年々自殺者が増加しており、その8割が男性だといいます。男性達への早急なケアが叫ばれています。避難生活を余儀なくされ、仮設に移ってはみたものの「先が見えない」「希望が見えない」状態が続いているのです。それにしても「孤独死」というのは何とも言えず寂しいですね。慣れ親しんだ自宅の生活空間から新しい環境に移り、コミュニティを無くしてしまった方々も多いのではと察します。


厚生労働省が支援してNTT協力の下、「寄り添いホットライン」が設置されました。全国59カ所、24時間体制で受け付けをしていますが、何と1年間に980万件の電話相談が来るというのです!これは大雑把にいうと国民の1割です。驚くことに相談者は女性より男性が多く、30代から50代といった働き盛りの人が夜中に相談してくるというのです。この年層は社会福祉の経済を担っている人たちです。悩みのトップは「生きる希望が無くなった」だそうです。

日本では、年間自殺者3万人以上が10年間連続で起きていました。それは、交通事故死亡者の5倍以上。イラク戦争で亡くなった米兵の10倍。米国の2倍、英国の3倍だそうです。ようやく、2013年、自殺者は27283人で前年度に比べ575人減り、2.1%減となりました。それでも、これほどの人が自らの命を断っているのです。性別では7割が男性。年代別では60代、40代、50代、70代と続きます。6割は無職者で原因のトップは健康問題、続いて経済問題です。東京でも電車の人身事故が後を断ちません。


祈り課題
一人でも「寄り添ってくれる人」がいたなら・・と悔やまれます。人は40日水だけで断食しても生きられますが、希望が無ければ一日とて生きられないのです。本来、人間は神に造られ、神の祝福を受け、「生めよ、増えよ、地に満ちよ」と言われている存在です。神の目には一人一人が尊く、生きる価値がある存在です。一人でも多くの方が神に愛されていることを知る事が出来るように。キリストにある生ける希望を持つ事が出来るように祈りましょう。また、特に福島の諸教会を覚え被災者の方々に希望を運んでゆけるよう祈りましょう。

また、真剣にこの問題に取り組んでおられる一般のNPOの働きのためにも祈りましょう。例えば、自殺対策支援センター ライフリンクがあります。そのホームページによると、

日本では、毎日90人もの人たちが自殺で亡くなっています。
未遂者は既遂者の10倍はいると言われていますから、
この同じ時代に、この同じ社会で、毎日1000人もが自殺を図っていることになるわけです。それが、日本の「自殺の現実」です。

とあります。詳しくは・・・
http://www.lifelink.or.jp/hp/top.html

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そんな中で、励ましのリポートが入って来ました。5月9日から11日、札幌で行われた希望の祭典で、フランクリン・グラハム師の福音メッセージに再献身の人も含めて1000名が応答したそうです。一人でもイエス様にある希望に導かれることは嬉しい事です。







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シングル・イシューのセミプロ化のご提案

「わたしがこの国を滅ぼさないように、わたしは、この国のために、わたしの前で石垣を築き、破れ口を修復するものを彼らの間に探し求めたが、見つからなかった。」
                            (エゼキエル22:30)

主はこの国の破れ口を修復する者を探しておられます。今、日本では前回挙げた若者ホームレス、インターネット問題、貧困、家庭内暴力、いじめに加え、自殺、ブラック企業、過労死、さまざまな高齢者問題、国家的には巨大負債、年金、テロ、緊張する東アジア問題、集団的自衛権、憲法改正、次期災害対策などさまざまな問題があります。この世に生きるクリスチャンも関係ない問題ではありません。ただ、批判だけしていたのでは解決されません。

先日、荻上チキ著「僕らはいつまでダメ出し社会を続けるのか」(幻冬舎新書)副題、「絶望から抜け出すポジ出しの思想叩いて終わりはもう終わり」を読んで大変共感しました。荻上さんは「シングル・イシューのセミプロ化」を勧めています。何か一つ、自分の気になる、関心ある社会問題を選んで、勉強し、プロにならなくても、セミプロくらい詳しくなって、その分野で自分にできる貢献をするというのです。社会問題解決のため法律をつくる国会議員もすべての分野で専門家である訳ではありません。市民グループの勉強会に議員さんを呼んで、一緒に学んでいただき、その問題への危機意識を高めて頂く事もできます。

すべて「お上まかせ」という訳にはいきません。事実、例えば、自殺防止のため市民レベルで意識を持った人達がイニシアティブを取り、NPOを立ち上げ活動しています。東北の震災でも一般ボランティアが行政の支援活動のすき間を埋めたとも言われています。

個人的な証になりますが、3:11の東日本大震災以来、私はクリスチャンの災害支援団体クラッシュジャパンに関わるようになり、初めの8ヶ月は東北支援に関わりました。それから示されて次期東京地震災害のために今から備えることに取り組み始めました。地震災害について自分で学びながら、日本防災士機構公認の防災士の資格を取り、教会を中心に都内で30回ほど防災啓発セミナーをしてきました。中央区の佃や晴海では一般の住民対象の防災セミナーの講師として招かれご奉仕しました。

それから、大震災の時には交通がストップし公共の助けもすぐ来ないことから、歩いてゆける距離のエリアの教会の防災ネットワークが必要であると示され、ネットワーク作りのお手伝いをさせていただいています。例えば、新宿区大久保通りは、ご存知韓流ショップが立ち並ぶ繁華街ですが、災害時のいっとき避難所が近くにはありません。しかし、大きな会堂を持つ教会が結構大久保通り沿いにあります。しかし、このエリアには牧師会も無く、協力する体制がありませんでした。そこで先ずは、個別に7つの教会を訪問し「顔と顔を会わせる防災コミュニティの創出」必要性を説き、集まって頂きました。ネットワークが無かったところにネットワークが生まれたのです!

今後協力体制が確立されれば、新宿区の防災課に、ご報告に行きたいと思っています。現在、多くの避難所マップにお寺や神社はマークされていても教会はマークされていません。しかし、教会防災ネットワークが避難所を提供できれば、行政も助かるし、教会の存在感もグッと上がります。

あなたにも出来事があります。一人が立ち上がることで変わってゆくこともあるのです。皆さんにとっては何が関心ある問題でしょうか?始めませんか?シングルイシューのセミプロ化。きっと神様は使命を与え、奉仕の道を開いてくださいます。社会にお役立ちできる型で宣教ができれば、一番素晴らしいのではないでしょうか。

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御心が天になるごとく、地にも成りますように。
For His Kingdom
Tokyo Metro Community (TMC)
asktmc@gmail.com(栗原)






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