1549
1614
370000
1620
5500
1859
1884
さて、これが何かお分かりでしょうか?
1549年は言わずと知れた宣教師ザビエル(最近では、シャビエルと表記するらしい)が鹿児島に上陸しカトリックの宣教を開始した年です。教科書ではキリスト教伝来の年として習ったでしょうね。先に37万人の説明をすると、これはピーク時のクリスチャン人口。諸説では最高70万いたとも言われています。37万はかなり固い数字と言えるでしょう。これは大きい数字なのか、少ない数字なのか?実は当時、日本の人口は1200万人くらいで、今の10分の1でした。現在、クリスチャン人口は111万人(うちプロテスタント人口は66万)。それを考えると結構、大きな数字と言えるかも知れませんね。
1614年は徳川幕府がキリシタン禁教令を出した年。それにより、5500人の殉教者が出ました。殉教者数も諸説あり、島原だけで20万と書いている本もあります。島原の乱の犠牲者なども入っている数字でしょう。しかし、5500は純粋に信仰のゆえに殉教した人としてカトリックが正式にカウントした人の数だそうです。それにしても、現在、あなたの教会で一人殉教者が出たら大変なニュースですよね。5500人もの日本人が純粋に信仰ゆえに命を捨てたのです。これは大きな事ではないでしょうか。
さて、1620年。これは何でしょうか?これはメイフラワー号に乗って、ピューリタンたちがアメリカに到着した年です。アメリカの歴史がここから始まりました。だいぶ、日本の歴史より遅いですね。ということはアメリカのキリスト教の歴史も新しいと言える訳です。
1859年は日本でのプロテスタント宣教開始の年。1884年は韓国でのプロテスタント宣教開始の年。今では、国民の25%がクリスチャンとも言われる韓国ですが、宣教の歴史は日本のほうが長いのです。ちなみに、1846年に沖縄でプロテスタントの宣教は始まっており、これをカウントすれば、もっと早くなるそうです。
いずれにしても、日本のキリスト教の歴史はクリスチャン人口の多い、アメリカ、韓国より長いのです。アメリカにまだクリスチャンがいなかった時代に、日本ではすでに37万人のキリシタンがいたということになります。信仰においては先輩なんですね。大きな違いは、アメリカはクリスチャンが移民してできた国で国の基礎がクリスチャン信仰なのです。日本は宣教師が伝えてクリスチャンが起こされた国です。
確かに、これだけ長い間、宣教がなされてきてクリスチャンが少ないという、がっかりする面もありますが、逆に、これだけ長い歴史・・・そこには殉教、日本文化との葛藤、近代化と和魂洋才、先の戦争での「国体」と信仰問題、高度成長と物質主義、ポストモダンとの対峙などなど、豊富な経験と体験という財産があるという面もあるのです。3:11東日本大震災を通してもさらに日本の教会は深化しました。苦闘しながら、いろいろ学んできているのです。
日本昔話に「うさぎとカメ」の話がありますね。先発のカメを後発のうさぎが追い抜いてゆきます。日本はカメのような歩みです。しかし、競技が終わったわけではありません。ゆっくり歩む中で得てきた「体験」と「知恵」に、やがてうさぎが付いてくる日が来るのかも知れませんね。
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意味ある人間関係と祈りで広がるキリストを中心とするコミュニティ。
東京メトロ・コミュニティ(TMC)
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