2021年1月21日木曜日

デジタル管理社会と思想警察

 

レッテル貼りの危険性

1月6日、アメリカ国会議事堂乱入事件が起こりました。もちろん、暴力は許されないことです。しかし、これにより「トランプ支持者=暴徒」というレッテル貼りが起こっています。これは印象操作です。トランプ支持者の多くは善良な市民であり、DCに集まった支持者の大多数は、議事堂に乱入しようとは夢にも思っていなかったと思います。また、乱入者にはBLMのメンバーもいて、事実逮捕されています。ともあれ、暴動を煽ったとしてトランプ氏は弾劾訴追され、彼のSNSは使えなくなりました。それだけではなくYouTubeでは「選挙○正」に関する動画を削除されることになりました。つまり、世界中で選挙に疑惑を持つ人の投稿を禁止すると言う事です。ここまでするのは「暴挙」なのではないでしょうか?本当に何もなかったのなら「犬の遠吠え」は放っておけばいいのであって、何も投稿削除しなくてもいいのです。ここまで黙らせるということは逆に「あった」のでは・・と勘ぐってしまいます。

 

日本ではレッテル貼りに、さらに同調圧力が加わります。コロナ渦の「自粛警察」もありました。「悪者」は社会的に排除されていきます。

 

 

レッテル貼りは論理的展開をします。

 

「トランプ支持者=暴徒」

 

そしてトランプ支持者の多くは「福音派のクリスチャン」です。そうすると次の論理展開は・・・

 

「トランプ支持者=福音派クリスチャン=暴徒化しやすい危険な人達」

 

とならないでしょうか。体制側にとって不都合な人々には「危険な奴ら」というレッテルを張るのが常套手段です。バイデン政権でリベラル化が進み、クリスチャンは肩身が狭くなり、生きづらい社会になるのではと懸念しています。

 

 

「1984年」が今、売れている

英国領インド、ベンガル生まれのジョージ・オーウエルの「1984年」という本が売れているそうです。ハヤカワ文庫版の帯にこうあります。



 「今の世界や日本に不安を感じている人へ。この本が現実になりそうです。『事実』が政府によって覆い隠される今の時代。国民がそれを黙認するとどうなってしまうのか。この本を読むとわかります。歴史を改ざん、政治家の失言を議事録に記録しないなど政府に都合の悪い事実を消す『真理省』、人々の言動もあらゆる所で監視するテレスクリーン、言葉を単純化して反政府的な発言をしにくくさせるニュー・スピーク・・・」

 

この本の中には太平洋戦争中の「特高」のような、「思想警察」が登場します。反体制思想を取り締まる機関です。人々の心の中まで覗かれます。

 

この本の政府は「ビッグブラザー」が取り仕切る、全体主義国家です。政府が「あいつは危険な存在だ」と認定すれば、その人物は追跡され、ついには存在を「消され」ます。

 

 

デジタル・ツインの恐怖

今日、ツイッターやFBの投稿内容、アマゾンでの購入記録や映画視聴履歴などからかなり正確な個人情報(その人の思想的傾向や信仰を含む)が得られます。

またスマホから行動履歴も分かります。またFBの写真投稿で本人や家族の顔まで判ります。Youtube動画や電話の会話でその人の声も再生できます。高度な合成技術により「もう一人の自分」をインターネット上に存在させることができるのです。すでにフェイクポルノで儲けている人達もいますね。

 

もし、これが権力者側からの不都合な存在への攻撃として使われたら・・・例えば、キリスト教界の影響力あるリーダーのフェイク画像が流され、「長年、キリスト教宣教に携わってきましたが、聖書が事実ではないと分かりました。今日限り、クリスチャンであることを辞めます。」と発表したらどうでしょう。キリスト教界には大変な混乱が起こります。躓いて信仰を離れる人が出るかも知れません。あるいは、フェイクの「不倫事件」などを起こすこともできるでしょう。本人の意思とは別のところで「もう一人」の自分が意に反したことを喋っているという事態が生まれるのです。

 

 

中国のコロナ対策

香港の民主活動家はスマホを持っているとGPSの位置情報で追跡されて捕まってしまうので、スマホを使えないと言っていました。すでに中国の指導者は14億人の個人データを管理しており、信号を赤で渡った人の情報が、即、向こう側のスクリーンに映し出されるとも聞いています。

 

中国ではスマホの活用でコロナ対策をしています。12月26日に北京の中心部で一人の感染者が出たら23万人数千人全員にPCRを行いました。一党独裁だからこそできる素早い対応です。また最近もある都市で7人の感染者が出たら160万人をロックダウン、3日ごとにPCR検査をさせるようです。

 

スマホに「健康証明書」が入っており、交通機関でもQRコードで、それを確認。感染者は電車に乗れません。個人の体調までビッグデータが管理しているのです。「グリーン」ならOK. 「イエロー」は注意で、レストランなどには入れず、交通機関にも乗れません。「レッド」なら警察が来て強制的にコロナ患者収容所に連れて行かれるそうです。徹底していて対策としては素晴らしいと思う反面、恐ろしさも感じました。

 

 

デジタル管理社会はすでに実験済み?

今の中国は「デジタル管理社会」の実験場のようです。つまり、国民をデジタル管理する「ツール」はすでにあり、それを使う「権威者」がおり(しかも、中国の場合は無神論の共産党幹部です。)そのツールが使われる「ターゲット」(今回はコロナ感染者)がいて、すでに実験済みということです。

 

日本では国の体制に反するということで2回、キリスト教が「危険」のレッテルを貼られました。1度目は江戸時代のキリシタン迫害、2度目は太平洋戦争中で、キリスト教は敵国の宗教とされた時期です。体制側に都合の悪い個人や団体はまず「危険」あるいは、「悪しき」ものとのレッテルが貼られます。そしてネガティブな情報が広められます。国民的印象が作られていきます。

 

「思想警察」はインターネット上の個人情報からターゲットの人を見つけることができます。危険思想の度合いが「青」「黄色」「赤」で表示されるようになるでしょう。「黄色」ならば交通機関にも乗れず、レストランにも入れません。「赤」なら警察が強制的に収容所に連れて行くでしょう。すでにコロナで実験済みです。あとは「誰」を対象にするかだけでしょう。香港では今、民主活動家がターゲットにされています。次は「教会」でしょうか?

 

 

誰が管理するのか?

テクノロジーそのものは中立です。何でもかんでも否定するつもりはありません。結局、便利なのでクリスチャンもガラケーからスマホ、ワープロからPCに変えています。インターネットではポルノも流せるし、福音も伝達できます。日本では今、コロナワクチン接種とマイナンバーカードを結びつけるようです。確かに政府にとっては管理上便利でしょう。常にこの「便利」と個人情報の「リスク」は背中合わせです。戸籍制度のある日本ではあまり問題になりませんが、世界には難民など、IDを持たない人たちが沢山います。この人たちに公平にワクチンを行き渡らせるためにと世界の全ての人に「デジタルID」を割り振る計画がすでにあります。

 

近い将来、各個人にチップが埋め込まれ、ワクチン接種証明書、健康情報、その他、個人情報も記載されるでしょう。(認知症の迷い人のためという理由付けがあるかも知れません。) そして、それが仮想通貨と繋がる日がきます。電車もスーパーも「顔パス」で決済できます。確かに便利ですね。しかし、問題はそれらの集積されたデーターを誰が管理するかです。私が小学校の頃、流行っていたアニメに「鉄人28号」というのがありました。「鉄人28号」はリモコンで動く巨大ロボットです。それ自体、正義のヒーローでも悪者でも無いのです。つまり、「敵も味方もリモコン次第」なのです。リモコンが悪人の手に渡ると「鉄人」は破壊兵器になりますし、良い人に渡ると人を災害から救出するヒーローにもなります。ただ、残念ながら黙示録を読むと、最終的には悪人の手に渡るようですね。

 

---------------------------------------------------------------------------

意味ある人間関係と祈りで広がるキリスト中心のコミュニティ

東京メトロ・コミュニティ

Tokyo Metro Community (TMC)

執筆者:栗原一芳

Japantmc@gmail.com

 

 

 

0 件のコメント: