2015年4月22日水曜日

神の働く「スペース」を作る



日本人の性格なんでしょうかね、会議をやっても時間通りに始め、キチンとアジェンダをつくり、記録を取り、決められた通りに事が進んで行きます。もっとも、沖縄には沖縄タイムというのがあるそうですが・・・(笑)。

よく、私達は「無事に終わりました。」という言葉を使います。「総会も無事終わりました。」「クリスマス礼拝も無事終わりました。」「伝道イベントも無事終わりました。」 無事とは「事が無い」ということで、キチンと予定通り、問題なく終わったという意味でしょう。しかし、神様が働かれると「事が起る」のです。「無事」では済まされません。ペンテコステの日、2階での祈祷会は無事終わりませんでした。大変な事になったのです。



忘れもしないのが、私がケンタッキーのバイブルスクールで学んでいた時の事です。毎朝チャペルタイムがあります。或る朝、いつものように、司会者が学生のコーラスチームを紹介し、メッセージ前の特別賛美を歌い始めました。ところが、賛美中に「事が起った」のです。聖霊が働き、尋常でない霊の感動が会堂を覆いました。賛美チームのメンバーは泣きながら賛美しましたが、その感動は会衆の上にも望み、ほとんどの人が泣き崩れてしまったのです。そのうち、聖霊に促されて、罪を告白するため、講壇前に学生が次から次へと押し寄せました。やっと、何とか賛美が終わり、その日のメッセンジャーの先生が進み出ました。その先生は「もう説教の必要はないでしょう、続けて祈りましょう!」と言いました。しばらく、悔い改めの祈りが続けられました。いわゆるリバイバル現象ですね。それ以来、どうも「無事」という言葉がひっかかります。むしろ、神の訪れを期待し、事が起ることを期待すべきなのでは?と思うのです。


私はホープチャペルの牧師から影響を受けましたが、よく「神様の働くスペースを作るように」と言われました。あまり、人間的にきっちりと計画してしまうと、聖霊の働く余地が無くなります。時には神の声を聞いて、プログラムを変更することだって有りだと思います。何か一方的に教え込まないと人は学ばないと思っている先生も多いようです。しかし、リラックスした雰囲気の中で、お互いから学ぶ環境を作ると神が働かれることがあります。他の人を通して神が語られることもあります。神のメッセージは牧師が講壇から語る以外には語られない訳ではありません。神が直接、語ることもあるし、他の人を通して語ることもあるでしょう。

霊的成長とは聖書的知識の詰め込みとは違います。いくら聖書の知識を詰め込んでも、それだけでは人生が変わりません。神学校出ることと、愛が増すこととは別の事なのです。人とのかかわりが必要なのです。お互いが必要なのです。「神が働くスペース」を提供することが必要なのです。

ハワイのホープチャペルの牧師ラルフモアのメッセージの中で、とても興味深い話がありました。ラルフ牧師は30年数年ほど前、カリフォルニアからハワイ引っ越してきて、たった12人でホープチャペルを始めました。そして、始めるにあたって、大変影響を与えた人がいたのです。ホープチャペルを本当に始めたのはヘンリアッタ・ミアーズ女史ですと言うのです。

これは、1950年代の話です。ミアーズ女史は40代半ばの婦人で、ハリウッド長老教会の教会学校の先生だったのです。教会学校といってもアメリカでは大人向けのクラスもあります。ミアーズ先生は大学生たちを担当していたのです。毎週、土曜日に学生8名を家に招いてパンケーキブレックファーストをご馳走し、楽しく、食べながら語り合ったのです。そこで話したのは、Life, God , Possibility すなわち「自分たちの人生」「神」「可能性」についてでした。

つまり、リラックスした環境で「神が働かれるスペース」を提供したのです。そこで生涯をかけるビジョンが与えられ、青年たちがいろいろな働きに従事するようになったのです。

1人は大きなLegal bookというキリスト教出版社を立ち上げました。1人はヤングライフという若者伝道団体を立ち上げました。そして現在世界190カ国で伝道している国際的な伝道団体キャンパスクルセードをはじめたビル・ブライトもその朝食会にいたのです。ラルフはその朝食会にはいませんでしたが、ラルフが神学校にいたとき、ミアーズ先生が亡くなって3年後、ミアーズ先生に関する本に出会ったのです。そしてミアーズ先生の働きに触れました。

そのとき、「これだ!」と思ったのです。自分が教会をはじめるなら、このようにやりたいと。ホープチャペルの芽はこのとき、植えられたのです。 そして現在ホープチャペルは、世界で700以上の教会を生み出しています。一人の夫人の朝食会から一人は世界大の学生伝道団体が生まれ、かたや、世界的なチャーチプランティングムーブメントが生まれたのです。

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意味ある人間関係と祈りで広がるキリスト中心のコミュニティ
Tokyo Metro Community (TMC)
japantmc@gmail.com (栗原)

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